item 見失われたもの

textes ... 思考

written 2002/1/28 [ updated 2006/5/28 ]

私たちはずいぶんながいこと、
         他者
             を見失っていた。
 テーブルの反対側に座っているあの人物、あの顔は誰だろう?

 言葉は他者に接近するために、きわめて有効な道具とはいえない。言葉は言葉のために存在するのであって、コミュニケーションの道具ではないからだ。他者とものや欲望を交換しあうためには、むしろ、動物の鳴き声のようなものか、フェロモンがふさわしい。
 文化の中に浸りこんでいる私たちの世界では、他者と自分の差異・他者と他者の差異はうまくごまかされて見えづらくなっている。
 数々の
   言説が
       他者を隠す。
 言説はひとを自らの体組織の中に埋没させてしまう。

 しかし、見つけ出さなければならない。他者は私を超える何者かであるからだ。

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